audiobook.jpで聴いた本シリーズ第4弾です。本書は、頭が良いというのは物事を多面的に見ることができ、それについての様々な知識や考えをもって物事とつなげられることと定義しています。そしてそれは哲学的な考え型であるとして、哲学のお勉強に読者を誘います。つまり、哲学の考え方を紹介している本であり、頭をよくするというよりも哲学のとても良い入門書だと思います。
この本もジョギングのお供にということで、その時に無料の本をダウンロードして聞いてます。無料といっても聴き放題の880円/月の範囲内でということですね。
【audiobook.jp】 7日間で突然頭がよくなる本 著者 小川仁志 |
で、7日で突然頭が良くなるのか?
いいえなりません。この本は内容とタイトルが乖離しています。とはいえ、頭の良さとはなんぞやというところをクリアしないとこの話はできないのでなかなか難しいですね。
筆者が考える頭の良さとは「物事の本質をとらえる能力」です。本書ではそれが出来るようになるための方法論として哲学的な考え方を取り入れて一日に一項目ずつ勉強をしていくような構成になっています。
7日間の項目はこちら
- 社会のことを知る
- 哲学の知識を身につける
- 哲学の論理パターンを使いこなす
- 物の見方を変える
- 言葉の意味を膨らませる
- 言葉を論理的に整理する
- 一言でキャッチーに表現する
社会のことを知ることから始め、それを哲学的な考え方で整理するために哲学の知識の基礎を取り入れ、その上で、実際にやり方を一つ一つ説明しているという構成です。最終的に本質をわかりやすくキャッチーに表現するということで集大成としています。
「頭の良さ」をこのように定義し、そこへ至るかもしれない一つの道を示しているので、7日間で突然それができるようなることはないですが、物事の本質を見抜くための力を獲得することは出来るかもしれません。7日間と言うよりも7ステップということでしょうね。
哲学の入門としては良書かもしれない
冒頭にも書きましたが頭がよくなるかどうかは置いておいて、哲学の歴史を理解し、物事を哲学的な考え方で多面的に分割、分析するための方法が書かれており、面白く聞くことが出来ました。ただ、「頭の良さ」という点についてはそういった見方をしないのかなとは思いましたが。
頭の良さって何だろう
頭の良さというのは勉強が出来ることではないとは思います。ただ、直感的には、ある事象に遭遇したときにその因果を明確に把握して次の行動に移れる人は頭がいい人だと思います。あ、行動に移れるところまで行かなくても、把握ができるところまでですかね。
ある事象の裏にあることを膨大な知識や経験から把握し、そしてその結果何が起きるかがわかりそれに先回りできるだけの判断が出来る人です。これにはゆっくり考えている暇はありません。頭の回転の速さが求められます。
皆さんは頭がいいってどういう人のことだと思いますか?これを多面的に考えてみる方法を本書が提供している手段で行ってみると面白いかもしれません。