Digital

1か0かそれともその中間が存在するか。最終的には1か0でもその間を読む。

最近のニュースを見ていて思うのは、考えが2極化していることが結構多いこと。どっちが正しくてどちらが正しくないとはっきり言えることがあるのだろうか。

1か0か

この業界では1か0という表現はよく使います。「デジタル」ですね。「デジタル」は「アナログ」と対比されて使われる言葉で今のコンピューターはこの「デジタル」でいろんな内容を表現しています。

まず「アナログ」。「アナログ」は連続的に変わっていく値で、一気にドカンと変わることはない。たとえば正弦波のように連続的に波打って上に行って下に行くというのがアナログです。鍋に水をはってお湯にしていくとき急に20度の水が100度になったりしません。どんなに早く沸騰するとしても20度から連続的に温度が上がり100度になるのです。

「デジタル」はそうではなくて2つの値「1」と「0」もしくは「on」と「off」しか取りません。そこに「ある」のか「ない」のかそういう表現のしかたをします。

では、物事はすべて1と0で表せるのでしょうか。もちろんコンピュータ上では2値しかとらないこの「デジタル」でいろんな事を表現するわけですが、世の中で「勝った」か「負けたか」や「良い」か「悪いか」で測られることが非常に多かったりします。

当然小数点以下が存在する。

昨日、自民党総裁選挙があり、大勝を狙った安倍首相陣営が石破陣営に思ったより票を取られ、課題を感じているというような報道がありました。このケースでは安倍陣営は「勝った」のです。そして安倍さんには3年間の任期が認められました。一方、「負けた」石破さんには何が残ったでしょう。最も外野から見たら何も残りません。この戦いは、「総裁」というポジションをかけたものであり、石破さんにはそれが与えられなかったのですから。

ですが、安倍陣営は課題があるという評価をしているのです。ではそこには何があったのでしょう。最終的な「結果」ではないところに何かしら評価のポイントがあると言うことです。このケースでは安倍首相が大差で票を取り、圧倒的な差で勝つことで自民党が団結していると言うことを示すこともあったでしょうし、(今回はそこまでではないですが)本当に1票差などでの辛勝であったとしたら、今後の政権運営に影響があるかもしれません。そのようなことを含めて判断をしているのです。

小数点以下を気にする考え方を。それではじめて次の結果が着いてくる。

最終的な結果が大事なことは言うまでもありません。ただその経過やどれくらいの差でその結果に至ったのかということを単純に無視して良いかというとそうではありません。何事にも理由がありそこに至るまで多くの選択肢がありそれらの判断の結果が結果となって表れているのです。

犯罪者がいました。当然犯罪を犯すことは良くないことです。でも100%その犯罪者が悪く、被害者があるいといったらそうではないかも知れません。スポーツでも1位になることは素晴らしいです。ただ2位以下に価値がないと言うことでもちろんありません。

しかし、この経過やその時々の判断は印象に残りにくいのです。こういった部分を丁寧に拾い上げ、その後に活かすことでしか、次の結果は着いてこないのです。当たり前ですよね。そのような点に気を配れるような生活をしていきたいものです。

(この記事は2018年9月に投稿したものを修正したものです)

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