She has good night's sleep

audiobook.jpで聴いた本。39冊目。睡眠は自分をよりよく働かせ未来を明るくする最高の投資法。そしてそのためのよりよい一日の過ごし方。【眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法】田中奏多 著

寝ることが怠けることに結びついて悪とも考えられているこの日本で、しっかりと質の良い睡眠をとり、そして次の日の活動の質もあげることで、生産性をあげることこそ最高の投資だと著者は説きます。この話自体はそう目新しいことではなくて、また本著は睡眠だけでなく、一日トータルでどのように良い睡眠をとるかという点に着目しているので、睡眠について勉強をされているかたにはちょっと物足りないかも知れません。ただ、良い睡眠を取ることについて勉強を始めた方には、わかりやすい本となっていると思います。

【audiobook.jp】 眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法 著者 田中奏多

良い睡眠をとることのメリット

言うまでもないのですが、良い睡眠をとることは大事です。眠い中仕事や勉強をしていてもはかどりませんよね。では、どのように良くないのでしょうか。

ここでは初めて聞く言葉が出てきました。CEN(Central Exective Network)とDMN(Default Mode Netowrk)です。これは脳のネットワークで、何かに集中して入るときに使われるのがCENと、無意識にぼーっとしている時に使われるのがDMNです。そしてさらにこれらを切り替える役割をもっているのがSN(Salience Network)です。

CENとDMNの切り替えというくらいで、これらはどちらかが使われることになるそうで、言葉だけ聞くとずっとCENを使っていられると良さそうですよね。でも、なにかをひらめくときなどはDMNでいることが大事とも言われているようです。

しょっぱなから見出しとずれていることを話しているのですが、睡眠時間が足りなくなるとDMNを使う時間が延びてしまうそうです。脳の使い方としてはCENでしっかり考えたり、DMNでアイデアを育んだりということが必要ですが、DMNを使っている時間が大幅に長くなるとやはりお仕事をしている上ではデメリットになりそうです。

そして、DMNでは同じことをぐるぐると考えてしまうことも多くネガティブなことをずっと考えて精神的に良くない影響を与えてしまうことも多いそう。ぐるぐる思考。たしかに、そういったところから抜け出せないことはありますよね。

そして、もう一つはこれは驚いたのですが、睡眠不足はほろ酔い状態と同じだとのこと。脳の反応速度の話ですが、目覚めて17時間ほど経つと日本酒を1合飲んだ状態と同じくらいの反応速度にまで低下するそうです。

17時間というと、7時間寝る人なら寝る直前となりますので、ごく普通にその状態に陥っていそうですので怖いところですね…。

そしてもう一つ。睡眠負債という言葉があります。睡眠時間が足りない状況が続いていくと、いろいろな体の不調が現れ始めます。

さて、ここまで睡眠不足の悪いことを挙げたのですが、要するに良い睡眠をとったり目覚めてからの脳の働きの変化を考慮してスケジュールをたてるとこれらが解消できて、逆に効率がいい生活が遅れると言うことです。

これが睡眠が投資であるという著者の主張です。

ではどうやって睡眠の質を上げるのか

本書だけではなく、良い睡眠をとるために紹介されている方法は、朝強い光を浴びることです。

朝日を浴びると眠りを促すホルモンであるメラトニンの生成がとまり、セロトニンの生成が始まります。そして、起きてから17時間ほどたつとセロトニンがメラトニンに変わり眠たくなってくるというサイクルが回っているのですがそのサイクルを朝日を浴びることで綺麗にスタートさせるのです。

一日は24時間ですが人間の生活サイクルは24時間ではありません。少し調べた感じですと、23時間のひともいれば25時間の人も。日本人の平均は24.2時間ということで、すこし一日よりも長いので、放っておくとどんどん時間がずれていきます。

この時間を朝日を浴びることでリセットするのです。

そして、セロトニンを作るためにはトリプトファンが必要です。大豆などに含まれるので、本著では目的語との味噌汁のレシピが紹介されています。ちょっとこれだけでも面白かったです。

そして運動でもトリプトファンが脳内に増えます。ということで、結局は早起きと食事と運動が大事ということになります(笑)

ひいらぎやの認識と異なっていたこと

この本で勉強になったことは以下のひいらぎやの勘違いの修正です。

まず睡眠を90分のサイクルで考えなくて良いということです。

ひいらぎやは昔から90分サイクルで起きるのが一番良いのだと信じていました(笑)。よく考えたら20年以上前の中高学生のころの知識なのでアップデートされていても何らおかしくありませんね。

著者がいうにはREM(Rapid Eye Movement)睡眠とNonREM(Non-REM)睡眠の周期は人によって違っているので余り気にしなくて良いとのこと…。最近は別に余り気にせずに生活していたので(笑)、余りインパクトはないのですが、なるほどなと思いました。

そしてつぎに布団に入って無理に寝なくて良いという点。何がなんでも寝ないといけないと思うと布団に入って…ということが多かったのですが、布団に入って眠れないと「布団は寝ないところ」と脳が学習してしまい悪影響だとのこと。それならいっそのこと起きてしまって、本でも読みながら眠くなるのも待った方がいいと。ただしこれもよく言われることですがこのときスマホはNGです。

ただし、起きる時間は同じにしたいので、睡眠不足でもいつもと同じ時間に起きることが大事。どうしても眠いときはお昼寝をということで「計画仮眠」という言葉も出てきています。

ですので、週末も一度はしっかりいつもと同じ時間に起きましょう!

理想の一日

そして脳の働き方の一日の使い方も紹介されています。

たとえば、起きたばかりは脳がクリアなので大事な決断を行う時間としたり、暗記物に向いた時間などとても参考になります。このあたりは是非実際に本を手に取って確認してみて下さい。

という本の感想をかきながら深夜とも言える時間にこの記事を書いていたりするのですが…。しっかり実践することが何事も大事です…。がんばります。

【audiobook.jp】 眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法 著者 田中奏多
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