経済学

audiobook.jpで聴いた本。24冊目。専門が違う人でも一冊でこれまでとこれからの経済学が理解できる。【 現代経済学の直感的方法】長沼伸一郎 著

ひいらぎやは投資なんかを最近は少しずつ始めていますが、経済学って何よというのは全く理解していません。理解したくても何から手をつけていいのかすら全くわからないときに出会ったのが本著です。9章それぞれで1冊ずつでまとめられているような内容をまとめて一冊にしたという本で、「直感的」という言葉にもあるようにわかりやすく説明がされています。1章から8章でこれまでの経済学をそして9章では今後を見通しています。

【audiobook.jp】 現代経済学の直観的方法 著者 長沼伸一郎

経済学の考え方が様々な例示で示されていて理解しやすい

本著はまず、世の中のお金の流れをとてもシンプルな、日払いですべての給料が渡されるというケースを想定して説明します。町中で稼がれたお金を労働者が郊外の家に持ち帰り、その持ち帰られたお金が生活のために物資に使われるという場合です。この場合みんなが貯金をし始めると世の中に流通するお金が減り、そして、流通するお金が減るとみんな節約に回り貯金に更にお金が回り、悪循環にまわるというストーリーです。その中で資本主義では、GDPの1/5を投資に回していかないと破綻するというメカニズムを説明されると恐ろしいばかりです。

こういった非常にわかりやすい例から話をはじめ、それを少しずつ複雑化していき現代の経済学を説明しています。これだけではなくて、日本にも硬貨と紙幣がありますが、硬貨はその金属自体にそれと同等の価値があることになっていますが、紙幣が使わることができるのかと言う点もその成り立ちから説明しています。

もともとは、国が発行したものではなく、市中で流通し始めた預け入れ書のようなかみっぺらが紙幣の最初だったと言われると本当か?と思いますが、順番に聞いていくとさもありなんともおもったりします。例示だけではなく、事実としても順を追って説明がされているので納得感がすごいです。

このような流れで、順番に、資本主義の考え方、農業経済の衰退、インフレとデフレ、貿易…、と経済学の基礎が話されていきます。

そして最後の9章が今後の見通しです。一部の大企業に富が集中し、社会全体としては繁栄をしているようにはみえるものの、地方の商店街は軒並み閉まっているという現代の資本主義の行く末の話です。正直これは難しいですが、現代経済学を理解するには8章までで大丈夫そうに見えます。

経済学をまずは理解したい人にはとてもお勧め

ひいらぎやは一度聞いただけで、絵などをみれていないので、理解の度合いとしてはおそらく大分低めだと思います。ただ、それでもなるほどなと思えるところが非常に多かった本です。

この本をしっかり理解することで経済の基礎が理解できるということのようですしちゃんと読んでおこうと思います。本著ではブロックチェーンについても解説がされていますが、これについても9冊を1冊にまとめた効能があるようで、暗号通貨ももともとの考え方はデジタルの世界とは直接関係がなく、以前からの考え方を踏襲しているとされており、そのためには基礎を理解しておくのが重要です。今後あらたな動向があったとしても基礎を理解しておくことが重要になりそうです。

【audiobook.jp】 現代経済学の直観的方法 著者 長沼伸一郎
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