mountain-electronic-pole

audiobook.jpで聴いた本。34冊目。自分の手持ちの情報からさまざまな「数」を推測するための問題集。【現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート】東大ケーススタディ研究会 著

ひいらぎやはあまり「フェルミ推定」という言葉になじみがないのでなんだろうという感じで読んでみました。フェルミ推定というのは、例えば日本全国にある電柱の数といった突拍子もない(笑)数字を自分が持っている想定だけで計算してみようという問題のようです。本著はフェルミ推定とは何かという説明と、説くためのいくつかのパターンに分けて説くための方法論と例題を多数あげています。

【audiobook.jp】 現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける! 著者 東大ケーススタディ研究会

フェルミ推定ってなんだ

フェルミ推定というのはノーベル物理学賞を受賞したエンリコ・フェルミの名前に由来するもので、フェルミが得意としていたそうです。

具体的に何かというと冒頭で述べたとおりですが、日本全国の電柱の数などを概算で求める方法のこととのことです。他には砂浜の砂粒の数や都内の鳩の数を推定するというものや、都内のスタバの売り上げや、日本全国で売れているぬいぐるみの市場規模などを推定するといったものがあるようです。

どうしてフェルミ推定?

これは、結局、新たな事業を始めるときに、あるサービスの対象となりそうな人がどれくいいるかや、その市場がどの程度になりそうかということをざっくりと概算するために使うような技法だと思います。

これがどうして本になっているかというと、企業の面接でケース面談の一種として、こういった計算が求められることがあるようです。

結局は論理的にものごとを考えられるかということが求められているので、計算のもとになっている数字の妥当性やその計算論理がある程度確りしているかという考え方を聞いているもののようです。

そういえばひいらぎやも大学院の入試の時に計算過程をおしえてくださいといわれて暗算の経過をきかれましたが結局同じですね。考え方を自分の中でつくれるかどうか、それが大事なわけです。

要するにこれは就活生のケース面談の(一部の)対策本ということですね。本の構成としては最初のフェルミ推定とはなんぞやというところと、著者たちがまとめたパターンを勉強してあとは練習問題を著者が著者なりの考え方で解いた経過が羅列されています。

パズル感覚で解いてみるのは良いかもしれない

本著には例題がいくつものっているので、実際にやってみると面白いかも知れません。ただ、パターン化されてしまえばほぼ同じような問題なので、地頭を鍛えることにはならないでしょう。そして、明確な回答がない問題が多いのでアハ体験の可能性もありません。

回答があるものももちろんあるのですが、当然すべては計算で求められる物でもなく、そしてその精度を上げていく行為も実質的な意味はないので、パズル以上の意味はなさそうです。

あ。もちろん考え方としてこういう考え方があるんだなというのを頭においておくのは大事かも知れません。

【audiobook.jp】 現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける! 著者 東大ケーススタディ研究会
mountain-electronic-pole
最新情報をチェックしよう!

聴いた本の最新記事8件